くるきら万華鏡
突然、有坂くんが無言で席を立ち、一郎さんに近付くと、
「先生、俺がやっときます。この椅子、どこのヤツですか?」
そう言って、残りの椅子をたたみ始めた。
有坂くんの『らしくない行動』に、誰もが驚き、教室内が微かにざわついたが、一番驚いたのは一郎さんだった。
「へ? あ…ああ、体育館の… 平澤、教えてやれ。」
一郎さんは、素っ頓狂な声を出し、場所を説明しかけるも、途中でめんどくさくなって、私の気も知らないで、そんな事を言い放った。
私に一緒に行けと言うのですか? そんなのあんまりです。
そう目で訴えかけるが一郎さんには、この乙女心は伝わらず、
「有坂、お前、成長したなぁ。」
と、満足げに微笑みながら、有坂くんの右肩甲骨当たりに、バシリと愛の平手を叩き込んだ。
「先生、俺がやっときます。この椅子、どこのヤツですか?」
そう言って、残りの椅子をたたみ始めた。
有坂くんの『らしくない行動』に、誰もが驚き、教室内が微かにざわついたが、一番驚いたのは一郎さんだった。
「へ? あ…ああ、体育館の… 平澤、教えてやれ。」
一郎さんは、素っ頓狂な声を出し、場所を説明しかけるも、途中でめんどくさくなって、私の気も知らないで、そんな事を言い放った。
私に一緒に行けと言うのですか? そんなのあんまりです。
そう目で訴えかけるが一郎さんには、この乙女心は伝わらず、
「有坂、お前、成長したなぁ。」
と、満足げに微笑みながら、有坂くんの右肩甲骨当たりに、バシリと愛の平手を叩き込んだ。