くるきら万華鏡
「俺はただ、この不良JKたちを、更生させてやろうと…」


「黙れ!」


 丸山くんが、皆人くんの頭をはたいた。


「でも、席一杯だし、やっぱり私たち、他行くよ。」


 私がそう言うと、丸山くんは『大丈夫』と微笑んで、奥の座敷へ通してくれた。


「すぐ片付けるから。」


 丸山くんはそう言って、客が帰ったばかりで散らかっているテーブルの上を、機敏な動きで片付け始めた。


「皆人、何ボサッとしてんだよ!? 手伝え!」


 丸山くんに怒られ、皆人くんは舌打ちするも、しぶしぶ片づけを手伝った。




 丸山くんの見事な仕事振りによって、アッという間にピカピカになったテーブルを挟んで、私と奈緒は向かい合って腰を下ろした。


 バカ皆人は、ビールジョッキを4つ、持って行っただけ。


 役立たずめ。




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