くるきら万華鏡
「丸山くん、部活の後にこんな大変なバイトしてたんだ。」
奈緒が感心したように呟いた。
「すごいパワフル。素敵だよね…」
奈緒はうっとりと頬杖をつく。
あんなサッカーバカ興味ないんじゃなかったっけ?
奈緒は、恋多き女でした。
失恋なんか、痛くも痒くもないのでした。
うん、なんにしても、良かった。
「ご注文、お決まりですかぁ?」
ふて腐れた声でそう言い、感じ悪い店員は伝票とボールペンを持って、座敷に両膝を引っ掛けている。
「何であんたが来るのよ!?」
私が文句を言うと、
「仕事してるだけですけど!? 」
皆人くんは、負けじと言い返す。