くるきら万華鏡
「あ… ごめんなさい。」


 慌てて視線を逸らし、逃げるように駆け出した。


 一緒にいた友達はその男子達に引き止められて、ちっとも追いかけて来てくれない。


 胸の鼓動がうるさくて痛いほど… それに入学初日からしでかした大失敗が恥ずかしくて…


 泣きたくなった。


 少し気持ちが落ち着くと、あの男子たちと友達が何を話しているのか、とてつもなく気になった。


 でも後から聞いた話では、『どこ中?』とか『何組?』とか、その程度だったらしい。


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