くるきら万華鏡
「謝礼はコーラ一年分な。」
皆人くんがそう言いながら自分の席についた。
「どこから聞いてたの?」
焦燥しきって、尋ねると、
「『今、皆人くんには感謝してるんだ』から。」
皆人くんは、そう答えてにんまり笑った。
奈緒と私はホッと胸を撫で下ろすも、皆人くんの登場で、話はプツリと途切れてしまった。
なんとなくきまずくて、うつむく私に、
「多恵、皆人くんとなんかあった?」
意地悪く微笑んで奈緒が尋ねる。
「なんもないって!」
できる限り平静を装い否定した。
「うそ! 皆人くんと一夜を共にして、何もないなんて信じられない!」
「何だよそれ!? 人聞き悪い。多恵ちゃんが『なんもない』って言ってんだから、なんもないでしょ!?」
皆人くんは悪戯に語尾を上げて、はぐらかすような言い方をした。
皆人くんがそう言いながら自分の席についた。
「どこから聞いてたの?」
焦燥しきって、尋ねると、
「『今、皆人くんには感謝してるんだ』から。」
皆人くんは、そう答えてにんまり笑った。
奈緒と私はホッと胸を撫で下ろすも、皆人くんの登場で、話はプツリと途切れてしまった。
なんとなくきまずくて、うつむく私に、
「多恵、皆人くんとなんかあった?」
意地悪く微笑んで奈緒が尋ねる。
「なんもないって!」
できる限り平静を装い否定した。
「うそ! 皆人くんと一夜を共にして、何もないなんて信じられない!」
「何だよそれ!? 人聞き悪い。多恵ちゃんが『なんもない』って言ってんだから、なんもないでしょ!?」
皆人くんは悪戯に語尾を上げて、はぐらかすような言い方をした。