夢幻(むげん)【完結】
遼平……。
それは反則だよ。
そんな風に囁かれたら、抵抗できないし……。
遥は、顔を真っ赤にし、頷きながら答えた。
「うん。いいよ」
「遥、顔真っ赤だ」
ニヤニヤしながら、遼平は、更に顔を近づけた。
「か、顔が近いよ……」
遥は、遼平から少し離れようとした。
が、遼平は、遥を抱き寄せた。
「だって、遥が可愛いからさ? 仕方ないだろう?」
遼平は、さらっと、当然といった感じで答えた。