舞姫〜貧乏バレリーナのシンデレラストーリー〜
「もう一度」



を振られ、同じところを何度もやり直した。



レッスン場には不穏な空気が流れる。


なかなか私の金平糖の踊りから前に進まない。


気がつけば夕方になっていて、私の足は悲鳴をあげていた。


「金平糖はもういい。パドドゥはなしにして次へ行きましょう」



イワンがそう言ったとき、てっちゃんが一歩前に出たが、カズさんに抑えられていた。


次の場面に移り、私は端の方へ行って膝から崩れ落ちた。


カズさんがそれを支えてくれて、私はレッスン場の外に出た。


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