舞姫〜貧乏バレリーナのシンデレラストーリー〜
「あ、あのお店…」


「ん?」


「昨日…」


「ああ。いいよ、店は涼介に任せとけば大丈夫だから」


私の言いたいことを悟ってくれて、怜音は答えた。


ゆっくりと体を起こして座ったら、怜音も丸椅子から立ち上がり、ベッドに浅く腰掛けた。



「どこも異常ないから、目覚めたら帰っていいって」


「そっか…ありがとう…」


私がそう言うと怜音は笑って私の前髪をかき分けた。


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