舞姫〜貧乏バレリーナのシンデレラストーリー〜
「奈々」


「…ん?」


「何もしないから、そんなに緊張しなくていいよ」


怜音は私の方にからだを向けて、肘を立てて私の顔を覗き込んだ。


「…緊張してない」


「あそ。じゃあいいけど」


そう言って怜音はくすくすと笑う。



そして肘を下ろして腕を私の頭の上に持ってきた。


< 184 / 217 >

この作品をシェア

pagetop