舞姫〜貧乏バレリーナのシンデレラストーリー〜
「おやすみ、奈々」


「お、おやすみ…」


怜音にまた抱き寄せられ、私はほっと息をついた。


あのまま、最後まで行ってしまうんじゃないかって、本当は覚悟してた。


怜音とならいいかなって、本気で思っていた私がいた。



だけど、怜音の言うとおり私の心臓は限界に近いくらいドキドキしていた。


何もなかったかのように目を閉じている怜音の綺麗な顔を見てから、私も目を閉じて、無理やり夢の中へ飛び込んだ。


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