=寝ても覚めても=【完】

恐ろしく楽天的ではあったが、絶対に違うと言いきれない何かが、少女の疑いのない表情にはあった。


「神様っているんだよ、と母は言っていました。・・・私もそう思います」


青空の下、弥栄の翳りない笑顔に釣られて、主も笑った。

聞き惚れていた関係のない仁科は、何故だか一人泣きそうになっていた。



< 59 / 102 >

この作品をシェア

pagetop