4人の嵐
こんがらがりすぎです。
『那子ちゃん、上の空でどうしたの?』
「いやっ!その……」
"なんで今この状況に!?"
だなんて言えない…。
『迷惑だった…?』
「いえ!とんでもないっ!」
私にとっても、嬉しい事で。
『やっぱり、急過ぎたかな…』
「本当に、私は全然…っ!」
私は部屋で愛用してるクッションを抱き締める。
『本当?ごめんね、急に那子ちゃんの家に行きたい、だなんて無理言って。こんな時間なのに…』
そう、まさに今、竜さんと自室で2人きり。
だから愛用のクッションがあるわけで……。
自分でもあれよあれよとこの状況になって、実際の所記憶が曖昧だ。
ただ、唯が去ってから、竜さんに『今から家行っていい?ほら、あの時の約束…』だなんて言われて。
浮かれてしまった私は、気付いたら自室にいた。
それにしても何で急に……!
嬉しい反面、行動の意図が分からず、混乱している。
他の嵐達を呼ぶつもりは無さそうだし…
正真正銘2人きりだ。