線香花火【企・短】


「最後の1本づつだな。」


「殆ど私の勝ちだったね。」


「最後は俺が勝つ!」


「何言ってるの?
私負けないよ。」



あんなに沢山あった線香花火も残り2本

楽しい時間過ぎてみればあっという間で、私達は最後の線香花火に火をつけた



チッチッ…


小さな火花が飛び始めて、こうやってレイと花火をする時間も残り少ないんだと

切なくなる



レイは私の事どう思ってるのかな

高校生からしたら中学生なんて恋愛の対象に見れないかな

ましては幼馴染みで兄弟みたいに育って、妹としか思えないかな



また暫く会えないかな


気持ち伝えられないままレイが遠くに行っちゃって

私の知らない場所で知らない人と出会って

知らない道を歩いて行くのかな


一生ただの幼馴染みとして思われるかな



イヤだな



こんな風に思ってる私の気持ち、レイが知ったらどう思うんだろう

イヤかな迷惑かな?

もう一緒にこうやって居られなくなるかな?


それはもっとイヤだ


でも

でも…

何もしないで後悔するのはもっとイヤ




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