線香花火【企・短】
『レイ君、都内の大学推薦貰えたんだってね!
凄いわね、レイ君!』
塾から帰った私にママが言った事
3つ年上で高校3年生のレイの話し
兄弟の居ない私は小さい頃からずっと、レイを本当のお兄ちゃんの様に慕って後をついて歩いてた。
幼馴染みとして
お兄ちゃんとして
大好きだと思ってた…
レイの事
男の子として好きなんだって自覚する前まで
一昨年の夏まで
殆ど毎日、ずっと一緒だった
まだ何も始まってないのに
何も伝えてないのに
東京って…
レイは
私の近くからいなくなるの?