線香花火【企・短】


ふとレイを見ると、レイも私を見てクシャクシャな笑顔を私に向けた



ザザーン…



花火の音に交じって聞こえる波の音

さっきまで1人で過ごしてた時間とは、また違う時間が流れている事を耳に届けてくれた。



もったえない

せっかくレイと居るのに

昔みたいに楽しく花火してるのに

レイの笑顔があるのに

クヨクヨジメジメしてたら


もったえなさすぎる!!



楽しまないと

レイと居られる時間を素直に楽しもう!



花火のカラフルな光に照らされて

私の心まで色付いていく

温度を上げていく



「レイ~!こっちのも!
早くつけて!
レイもコレ持って!」


「なっナナミ!コラッ一度に2本まで!!」


「火つけた者勝ち☆」



花火が色を勢いに乗せて噴出す度、今まで空いていたレイとの隙間が埋っていくみたいだった




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