神隠し
そのうち、1人の男の子が言い出した。
彼は電車で通学しているのだが、窓から見える空き家がどうやら『出る』と評判らしい。
なので肝試しに行こうと言い出したのは、アタシ以外の全員だった。
多数決で決定。
肝試しは次の休日に、と。
とっとと予定は組まれてしまった。
何とかして断ろうとも思ったけれど、結局言い出せず、アタシは仲間達と一緒に電車に乗っていた。
やがて、言いだしっぺの彼が窓を指差した。
そろそろ例の空き家が見えるはずだ―と。
仲間達は意気揚々と、身を乗り出し、窓の外を見ようとした。
アタシは遠慮したかったけれど、仲間の1人に腕を掴まれ、引っ張られた。
アンタも見てみなよ―と。
イヤイヤながらも外を見続けると、電車は森の中に入った。
彼は電車で通学しているのだが、窓から見える空き家がどうやら『出る』と評判らしい。
なので肝試しに行こうと言い出したのは、アタシ以外の全員だった。
多数決で決定。
肝試しは次の休日に、と。
とっとと予定は組まれてしまった。
何とかして断ろうとも思ったけれど、結局言い出せず、アタシは仲間達と一緒に電車に乗っていた。
やがて、言いだしっぺの彼が窓を指差した。
そろそろ例の空き家が見えるはずだ―と。
仲間達は意気揚々と、身を乗り出し、窓の外を見ようとした。
アタシは遠慮したかったけれど、仲間の1人に腕を掴まれ、引っ張られた。
アンタも見てみなよ―と。
イヤイヤながらも外を見続けると、電車は森の中に入った。