君の手が奏でた夢
音羽クンが学校を休んだ初日。
私は1通のメールを
彼宛に送信した。
「練習頑張ってね」
「教室から応援中☆」
だけど返事は全然来なくて
どんどん日は過ぎて
携帯を見るたびに
溜め息がこぼれてしまう。
どうして返事こないんだろ。
考えても考えても
溜め息が増えるばかりだ。
そうして私は
1日中音羽クンの事を考えて
独り言まで―――
やっぱり重傷。
そんな風に
憂鬱な日が終わったのは
ライブを翌日に控えた
金曜日の夜中だった。