―優等生乱用





ミライからメールが来た。
面倒だからそのままぶち切る事にした。

あんたは世界に染まりすぎ。

何が
「彼女でいるより
女友達でいたほうが楽しいだ」
だよ。

私に恋バナなんかしてくるな。



すると電話がかかってくる。
自分の部屋で大音量を消すように
私は電話に出た。


「もしもし?」


我ながらけだるそうな声だ。

「イマちゃん?」

“カコ”か。
カコはいつも通りに
おどおどした震えた声で言う。

「もぅ僕、ムリだよぉ。死にたい」


いつもの自殺志願者。


あのね、私は今、ミライに
“人に興味なさすぎ”と言われたの。
つまり、あんたにも興味ない。
しかし同じ使命を下された仲間だ。

あんたが死ぬ事で
もしかしたら私も面倒な事に
巻き込まれるかもしれない。

“あの人”の考えている事は分からない。






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