―優等生乱用
“私”と“ミライ”と“カコ”は
それぞれ“今”“未来”“過去”の
世界へ“あの人”
(たぶん“神様”と呼ばれる人だろう)
の手によって送られた。
兄貴が私に向けて言った
“朝子”と言うのは
“長野朝子”という
偽名。
そして私たち3人で呼び合っている
“イマ”“ミライ”“カコ”というのも
きっと偽名。
たぶんあの人が作り出した名前なんだろう。
私たちは使命を持っている。
その使命の内容はこの世界に
着いてから忘れてしまった。
私たちはそれぞれの世界に着くと
自分自身や自分の周りの情報を大量に得て
頭の中の情報量が漏れてしまった。
そのためあの人の容姿や声
“ミライ”と“カコ”の顔も忘れてしまった。