狼彼氏 と 羊彼女
「おい!こいつがパニクッてるぞー」
透依君が梓君の制服をつまんで私から離した。
「透依ぃなにすんのさぁ」
梓君が空中でしたばたしているのを見て私はぷっと笑ってしまった
「透依ー梓ぁ時間やばいぞぉ」
私が笑っているとき、2人の名前を呼ぶ3人の男子が
近づいてきた。

1人はモデル並みのイケメンで、
2人目は180cmぐらいありそうなイケメン、
3人目はメガネをかけた眠たそうな顔をしたイケメン。

こんなイケメン達に囲まれて幸せだぁー

透依君が私を後ろに隠した。
「あーわりぃ。俺今日さぼるわぁ」
透依君が頭をかきながら&私の手を握りながら
言った。

ちっちょっと、この手は何!?
初対面の人の手を握るなぁー!

「あっあのこ「黙れ」」
はっはぁ?何その言い方って言いたかったけどいえないー
「透依・・・マジかよ。お前授業時間やべぇぞ」
あのぉ透依さま、それはやばいんじゃー
「・・・おい、透依。お前妖怪か?足4本あるぞ」
180センチのいけめんが言った。
透依くんは「げっ」と言うと私を大きな背中にくっつけた。
ほのかに香水の香りがした。
「どれどれ」とモデル君が透依君の後ろを見た。
「うわぁっ人いる!しかも女っ」
しかもはないでしょっ。
「ねぇーねぇー君名前は?。」
モデル君は透依君と私を離してニコニコしながらいった。
「姫依・・・です。」
なっなに!?
男子5人が目をまん丸にして私を見た。
「姫依・・・なのか?」
みんなが放心状態の中透依君が静かに言った。
私・・・何かしたっけ。
私が「はい」と言うとみんなが『まじかよ』と言って顔を見合わせた。
「ちょっと来い。」
ちょっとどこ行くのぉー?
透依君は、私の手首を握って学校の方に向かった。


私と透依君が学校の中に入ると全員が男子だった。それどころか校内に入る時は、普通内履きなのに、みんなが外履き。
つかっ透依君の1歩が大きすぎて早足どころか、私走ってるー。
「なんで私がこんなことに。」
私が口を尖らせていると。
「はぁー。お前さっきから何言ってんだ?要に会いに行くんだよ。」
ぬぉ!あの優しい透依さんがドSになっている!



この時何も知らない私は悠々としていた。
要さんの話を聞くまでは・・・。










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