忘却の勇者
第三者の視点から見れば、マリの一方的な抱擁もラブラブに見えるのだろう。
昼間っからイチャコラつきやがって。
コーズ以外の他の客も、オレオとマリに冷たい視線を送りつける。
ここの客のほとんどが独り身の寂しい人ばかりのようだ。
「まっ、俺にはミウがいるからいいけど」
黙ってろシスコン。
戸惑うオレオだが、数ヶ月ぶりの再会は大変嬉しい。
互いの旅の話を肴に、三人は夜遅くまで酒場で談笑を続けるのだった。