忘却の勇者

まさかこの魔法陣が……!


気付いた時にはもう遅い。


眼前にはもう、鋭利な切っ先が迫ってきている。


エクターの身体能力では、この一撃をかわすことは不可能。


ならば腕の一本を犠牲にしてと考えたが、腕で壁を作るよりも早くイクトの刃が到着する。


無理だ。間に合わない。


次の瞬間、エクターの視界は黒く染まった―――







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