扉の中
1.平和な日常
「大地―!!」
早苗が俺の名前を呼んでいる。
『まだ眠い…』
机に顔をつけて寝ていた大地はそう思って、早苗の呼びかけを無視することにした。
「お―い、またお前の彼女がお前のこと探してるぜ―♪」
隣の席に座っている祐樹が耳元に話し掛けてくる。
『早苗は彼女じゃない。幼なじみだ!!』
俺は中学になってから、何度この言葉を繰り返しただろうか。
しかし、いくらこの言葉を叫ぼうとも、早苗がいつも俺のクラスにやって来て俺にベッタリくっついているので、今ではほとんどのクラスメートが早苗は俺の彼女だと思っている。
早苗は生まれた時から俺の隣に住んでいて、小さい頃はそれなりに仲がよく、いつも一緒にいた。
しかし大きくなるにつれて、早苗といつも一緒にいる俺をからかう奴がいて、それが嫌だったので俺の方から離れて行ったのだ。
にもかかわらず早苗は、俺が距離を置くと、前以上に俺の側にいて離れない。
一応女なので強くは言えないが、コイツは俺と一緒にいてからかわれるのが嫌じゃないのか?
性格はともかく、顔は可愛いのだから、早く彼氏でもつくればいいのに。
まぁ、俺には関係ないことか…。
そう思い、寝なおそうとしたところ、誰かに肩をつつかれた。
…人がせっかく寝ようと思ってるのに…。
少しイラつきながら体を起こすと、目の前に山城がいた。
「ねぇ大地くん。怖い話って好き?」
首を傾けながら背景に花を飛ばし、可愛く聞いてくる山城。
どうすればこんなクリクリの大きな目で栗色のサラサラ髪に生まれたのか聞きたいところだ。
しかし間違いがないように言っておくが、山城 十五郎。
コイツはれっきとした男だ。
身長は158cmしかなく、女子以上の白い肌・細い体の持ち主だが、性別は雄。
世の中には奇妙な奴がいるもんだ。
早苗が俺の名前を呼んでいる。
『まだ眠い…』
机に顔をつけて寝ていた大地はそう思って、早苗の呼びかけを無視することにした。
「お―い、またお前の彼女がお前のこと探してるぜ―♪」
隣の席に座っている祐樹が耳元に話し掛けてくる。
『早苗は彼女じゃない。幼なじみだ!!』
俺は中学になってから、何度この言葉を繰り返しただろうか。
しかし、いくらこの言葉を叫ぼうとも、早苗がいつも俺のクラスにやって来て俺にベッタリくっついているので、今ではほとんどのクラスメートが早苗は俺の彼女だと思っている。
早苗は生まれた時から俺の隣に住んでいて、小さい頃はそれなりに仲がよく、いつも一緒にいた。
しかし大きくなるにつれて、早苗といつも一緒にいる俺をからかう奴がいて、それが嫌だったので俺の方から離れて行ったのだ。
にもかかわらず早苗は、俺が距離を置くと、前以上に俺の側にいて離れない。
一応女なので強くは言えないが、コイツは俺と一緒にいてからかわれるのが嫌じゃないのか?
性格はともかく、顔は可愛いのだから、早く彼氏でもつくればいいのに。
まぁ、俺には関係ないことか…。
そう思い、寝なおそうとしたところ、誰かに肩をつつかれた。
…人がせっかく寝ようと思ってるのに…。
少しイラつきながら体を起こすと、目の前に山城がいた。
「ねぇ大地くん。怖い話って好き?」
首を傾けながら背景に花を飛ばし、可愛く聞いてくる山城。
どうすればこんなクリクリの大きな目で栗色のサラサラ髪に生まれたのか聞きたいところだ。
しかし間違いがないように言っておくが、山城 十五郎。
コイツはれっきとした男だ。
身長は158cmしかなく、女子以上の白い肌・細い体の持ち主だが、性別は雄。
世の中には奇妙な奴がいるもんだ。