扉の中
ねぇねぇと依然しつこく聞いてくる山城に俺は答えた。

「ホラーゲームは好きだが、怖い話は微妙だな。」

「なんだなんだ―?常に学年首席を誇る鉄仮面男に怖いものがあったとは以外だな―!!」

黙れ祐樹。


コイツとは中学からの腐れ縁だ。いつも俺の事を鉄仮面だとか言ってからかっていて金髪なので一見チャラ男に見えるが、見た目と違って以外と親切で気が回る奴なので女の子にモテる。

多少ウザいところがあるが、愛想を振り撒かなくてもいいので、側にいても楽な存在だ。



「急に何で怖い話なんだ?」

俺は疑問に思って、今だ花を飛ばしている山城に聞いた。

「最近ね―このあたりで子どもの行方不明事件が続いてるでしょ―?」

そういえばそういう話を担任がしていた気がする。

確か今月に入ってからはうちの中学からも行方不明者が出たとか…。

自分には関係ないと思っていたから忘れていた。


「で、それがね―お化けの仕業だって言われてるの―」


お化け?

この化学の時代に?

俺が鼻で笑っているのを聞いて、山城は頬を膨らませながら言った。

「ホントだって―!!見た子がいるんだから―!!」


「ほ―、そりゃ会ってみたいもんだな―☆」

祐樹が会話に加わってくる。


からかい気味に言われて山城はますます頬を膨らませていた。

悪いが今回は祐樹に同意見だ。

お化けなんて非科学すぎる。


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