かさの向こうに縁あり
沈黙が長く続くかと思いきや、平助が障子を閉めた数秒後に、この男は口を開いた。
「お前、平助とはどういう関係だ」
さっきから率直な質問ばかりだな、なんて溜め息を吐きたくなる。
まだ二度目だけど。
心中で長い溜め息を吐きながら、懐紙に墨をのせていった。
そして土方歳三の前にゆっくりと見せる。
『ただの命の恩人です』
「ふーん?」
どうしてか、よほど私を疑っているような目で私を見てくる。
私が平助の恋人だとか思ってるわけ?
そんなこと、絶対にあり得ないけど……悪くはないかもしれない。
じっと見つめられ、数秒の沈黙の後、再び彼は口を開いた。
「俺らのことはどれぐらい知ってんだ?」
『全然知りません』
それだけさっと書いて見せる。
知っていることといえば、3つしかない。
新選組が人斬り集団だということ、この男が副長で、平助は八番隊組長だということだけ。
それ以外は何も知らない。
「お前、平助とはどういう関係だ」
さっきから率直な質問ばかりだな、なんて溜め息を吐きたくなる。
まだ二度目だけど。
心中で長い溜め息を吐きながら、懐紙に墨をのせていった。
そして土方歳三の前にゆっくりと見せる。
『ただの命の恩人です』
「ふーん?」
どうしてか、よほど私を疑っているような目で私を見てくる。
私が平助の恋人だとか思ってるわけ?
そんなこと、絶対にあり得ないけど……悪くはないかもしれない。
じっと見つめられ、数秒の沈黙の後、再び彼は口を開いた。
「俺らのことはどれぐらい知ってんだ?」
『全然知りません』
それだけさっと書いて見せる。
知っていることといえば、3つしかない。
新選組が人斬り集団だということ、この男が副長で、平助は八番隊組長だということだけ。
それ以外は何も知らない。