君はガラスの靴を置いていく
TIME OF REPEATEDLY 揺れる想い



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『え、まじで?』

次の日、俺は一応まるに先輩とのやり取りを話した。結局体育倉庫の雑用は任せちゃったし、まるだけには言っておかないとって思った。


『それって豊津先輩から糸井さんを奪う宣言をしてきたって事だよね……?』


改めて整理されるとなんだか生々しい。


『奪うってゆーかコソコソするのは嫌だから本当の事を言っただけ』

『平和主義なのに?面倒な事死ぬほど嫌いなのに?』

『………』


廊下から増田の馬鹿笑いが聞こえてくる。俺はまるの鋭い言葉にわざとらしく目を反らした。


『つーかそもそも反対なんだろ?』


窓の外では体育の授業の準備をしているクラスがいた。ソフトボールとか羨ましくないけどあのボールを思いきり打ったらスカッとしそう……とか、
無理に違う事を考えてみたりして。


『反対って訳じゃないけど、あの二人の仲を壊してもいいのかなって。宮澤には悪いけど俺の目から見てもあの二人はお似合いだと思うよ』


まるは千花の事前から気にしてるし幸せになってもらいたいって思ってると思う。


『そもそも今は豊津先輩が好きだから付き合ってるんだろうし、また宮澤の事好きになるとは……』


最後口を濁されたけど、まるの言ってる事はすごく正論だ。


----------千花がまた俺を好きになるはずがない。

どんなに頑張っても無駄な努力で、周りからは今さら馬鹿だなって笑われるのは分かってる。



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