君はガラスの靴を置いていく
TIME OF REPEATEDLY 最後の選択




次の日、俺の風邪はすっかり治っていた。3日間ぐらい休んでやろうと思ってたのに残念。

たった1日振りの学校はあくびが出るほど変わってなくて増田が朝からうざい事も変わりなし。


『宮澤が風邪で休むとか超レアだよなー!昨日見舞いに行ってやろうと思ってたのに丸山が止めとけってさ~』

『だって増田絶対騒ぐじゃん』

まるナイス!頭痛がしてる時に増田の相手は正直きついし。


『あ、そう言えば悠里ちゃんに宮澤ん家の住所聞かれたんだけど』

『……』

『もしかして見舞いとか来た?』


思い出したように増田は言った。俺はとっさに
『いや』と出てしまった。

結局あれは見舞いじゃなくてただ悠里の昔話を聞いただけの事。それに詳しく聞かれても内容を話す訳にはいかないし。


『ってか1限目体育だってみんな知ってた?』

『……』


まるの一言で俺のテンションは一気にガタ落ち。

やっぱり学校休めばよかったかも………



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