君はガラスの靴を置いていく



体育は体育館でバスケをやるらしい。ジャージに着替えて向かう途中、誰かに背中を押された。


『ばぁっ!へへ、びっくりした?』

それは長い髪を結んだ明日香。


『心臓に悪いから止めろ。つーかなんでお前も
ジャージなの?』

『え?だってうちらも体育だし』

『体育館?俺らもそうなんだけど……』


そう言えば見慣れない2組の奴らがいっぱいいる。みんな体育館に入っていくし。


『あれ、知らないの?。今日2組と5組合同らしいよ』

『え…まじで』


そんなの聞いてないしそもそもなんで2組なんだよ。いつも隣のクラスの6組とじゃん。2組って事は……

体育館を覗くとクラスメイトと雑談してる千花がいた。

千花とは気まずいままだしもしかしたら避ける対象になってる可能性もある。

あんな事しちゃったし気持ちはバレたと思うし、
弁解するにも俺は風邪で次の日休んだし色々最悪なままだ。


『よし、チャイム鳴るからクラスごとに整列しろー』


ピー~っとホイッスルが響き、体育の顧問がみんなに呼び掛けた。



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