君はガラスの靴を置いていく




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俺達はその後、駅前にあるファーストフード店に行った。帰る頃には外は暗くなっていて学生達の姿もない。



『何にする?おごるよ』


あまり乗り気ではない千花を強引に誘い、俺はレジへと並んだ。



『……え、いいよ。私自分で払うから』


『いいから、何がいい?』



『………………じゃぁ、ウーロン茶で』



千花は俺に遠慮してるのか結局、飲み物しか頼まなかった。


店内には数人の客しか居なくて俺達は角のテーブルに座った。


こうして千花と向かい合ってるとなんか変な気分。千花は真面目だから学校帰りにこんな所に寄らないだろうし。



千花は黙ってウーロン茶を一口飲み、珍しく自分から話を切り出した。




『…………宮澤君はどうして最近、私に良く話しかけてくれるの?』



--------------どうしてって言われてもな…………。


気になるから?いや、逆にもっと疑問に思われそう。じゃぁ、友達になりたいから?

いやいや、別にそうでもないし。



『うーん…….、千花に興味があるからかな』


俺はハンバーガーを食べながらそう答えた。




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