君はガラスの靴を置いていく
どっちにしろ連絡が取れないのは色々不便だ。
もうすぐ夏休みだし。
『……あ、連絡………?』
もしかして男に連絡先聞かれた事ないとか?
いや、でも千花は可愛いし1回くらいあるだろ
『だめ?』
念を押すように再び聞くと、千花はスカートのポケットから携帯を出した。
ピンク色で可愛いストラップが付いている携帯は
なんか千花らしい。
『教えてくれれば俺から連絡するから』
そう言って、千花のアドレスと電話番号を電話帳に登録した。
便乗してまるも乗っかってきそうだったけどそこは全力でスルー。
昼休みも残りわずか。そろそろ教室に戻ろうと思った時、勢いよく屋上のドアが開いた。
---------------バンッ!!
そのままその影は俺らに近付き、輪の中に入ってくる。
『やっぱりここに居たんだ!私これからお昼だからみんな付き合ってよ』
それは明日香。恐らく今、学校に来たんだろう。
昨日遅くまで遊んでたし。
『いや、俺ら食い終わったから。つーか昼登校の奴がなんで弁当持参してくるんだよ』
明日香の手には小さなお弁当。
学校は遅刻してくるのに弁当は手作りとかなめてるだろ。
『みや冷たい!すぐ食べるから待ってて。
ね?いとりんもいいでしょ?』
明日香は絶対断らない千花を味方に付ける。