君はガラスの靴を置いていく
『だって明日香ちゃんと話してるお前、素じゃん。糸井さんの前ではなんか作ってる感じ?』
確かに明日香には何も気を使わない。でもそれは異性として見てないからだと思う。
千花はやっぱり女の子って感じだし、あまり乱暴な言葉は使いたくない。
『だからって明日香はない。一度付き合った相手は無理だって知ってるだろ?』
『うん。でも明日香ちゃんじゃなくても、あーゆうタイプの方が宮澤らしいよ』
あーゆうタイプ?
ギャルで派手な女って事?
だって明日香みたいなタイプはいっぱいいるし、
正直魅力的じゃない。
飽きたって事もあるけど、今は千花と関わってる方が新鮮で楽しいし。
明日香やまるがなんて言おうと俺は俺のやりたいようにやる。今までそうやってきたんだから。
その夜、明日香から謝罪のメールが来てたけど、
俺は返信しなかった。
怒ってる訳じゃなく、めんどくさいだけ。
その代わりに俺は千花にメールを打った。電話帳に千花の名前があるって変な感じだ。