君はガラスの靴を置いていく
『------------------服、脱げよ』
俺は立ち上がり、自分のYシャツのボタンを外し始めた。
『え、でもみやは………』
『お前に対しての気持ちはない。でも焼き付けたいんだろ。俺との事。次はもうないからちゃんと自分でけじめ付けろ』
『…………みや……んっ』
俺は強引に明日香の上に乗り、そのままキスをした
蒸し暑い部屋の中で一つになり、明日香の甲高い声が耳に響く。
言っとくけどこれは断じてセフレじゃない。
だって今日限りの出来事だし。
なんてゆーか、一種の解決方法みたいな。
まぁ、手切れ金に近いかな。これで勘弁しろって言う…………。
明日香はきっとこの事を誰かに言わないし、俺も言わない。
何事もなかったかのように友達に戻り、また一緒に遊んだりする。元カレ、元カノって言う過去の名前だけ残して。
それが少し気持ち悪くも感じるけど今回は仕方がない。
あいつらには話し合って解決したって言っておこう。けじめを付けたいって言うからしてやった、なんて言える訳ない。
自分を安売りする訳じゃないけど、これで丸く収まったなら楽な方だろ。
気持ちがない、ただの行為でしかないセックスは今までもあったし。