君はガラスの靴を置いていく
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その夜、俺は疲れ果てて早めに寝る準備をした。
肉体的と言うか、精神的に色々疲れたって感じ。
明日香はあの後、単位がやばいらしく午後の授業を受けに行った。多分、みんなとも会ったと思うからこれで文句は言わせない。
最高に面倒な展開になった事は事実だけど、解決したからもういいや。
寝たら色々忘れる主義だし。
---------------そんな事を思っていると、枕元で携帯が鳴っていた。
この長さからしてメールじゃなく電話。
俺は画面を確認せず、そのまま電話に出た。
『だれー?俺もう寝るんだけど』
この時間電話してくる奴はだいたい男友達。用件は夜遊びの誘い。
『………あ、ご、ごめんなさい。じゃぁ切るね………』
電話の主は慌てた様子で電話を切り、俺の耳には虚しい保留音だけが聞こえてくる。
履歴を確認すると、それは男友達からじゃなかった
---------------プルルルル……プルルルル…………。
俺はすぐにかけ直し、また電話が繋がった。
『そんなすぐに切らないでよ』
そう言うとまた慌ててるのが分かった。
『………宮澤君眠いのかなって。事前にメール送るべきだったよね……。急にかけちゃってごめんなさい』
おろおろしながらそう千花が言う。きっとかける前、すごい緊張したんだろうなって目に浮かぶ。