夜想曲
ある日のこと、一時間目の授業が終わった時、担任の佐藤先生が突然教室に入ってきて言った。佐藤先生は30歳くらいの男の先生だ。
「次の時間は自習になったからな。みんな静かに勉強すること。」
先生が、戸を閉めたら、みんな一斉にざわめく。わたしは、一応、何か読もうかと、机の中に入っている本を出してみた。ちょうど、音楽の教科書が入っていたので、ぺらぺらとめくった。
二時間目開始のチャイムがなったが、当然、みんなそれぞれおしゃべりをしてる。コウジも、席に戻ってきた。
「おい、お前、音楽勉強してんのかよ。」
「けっこう、面白いよ。音楽愛してるし。」
いつものようなやりとりが始まった。
「愛してんのかよ、お前にクラシックとか似合わない。」
本当に失礼なやつなんだけど、そんなに憎めないのだ。
「似合わなくてもいいけど、聴いてると癒されるからいいの。」
そう、わたしは、クラシック音楽、特にピアノが好き。
「おれも聴きたい、今度貸してよ。おまえのおすすめ。」
会話は、思わぬ方向へ展開した。興味あったんだ、クラシック。ちょっと、うれしかった。
「本当に聴きたいなら、じゃあ、おすすめを、持ってくるよ。」
「おう、ありがとう。」
コウジがクラシック音楽を聴くというイメージじゃないけど、わたしなりに、選んで、ダビングしてあげよう。まだ、MDなんて一般的ではなかったから、カセットテープだ。
「次の時間は自習になったからな。みんな静かに勉強すること。」
先生が、戸を閉めたら、みんな一斉にざわめく。わたしは、一応、何か読もうかと、机の中に入っている本を出してみた。ちょうど、音楽の教科書が入っていたので、ぺらぺらとめくった。
二時間目開始のチャイムがなったが、当然、みんなそれぞれおしゃべりをしてる。コウジも、席に戻ってきた。
「おい、お前、音楽勉強してんのかよ。」
「けっこう、面白いよ。音楽愛してるし。」
いつものようなやりとりが始まった。
「愛してんのかよ、お前にクラシックとか似合わない。」
本当に失礼なやつなんだけど、そんなに憎めないのだ。
「似合わなくてもいいけど、聴いてると癒されるからいいの。」
そう、わたしは、クラシック音楽、特にピアノが好き。
「おれも聴きたい、今度貸してよ。おまえのおすすめ。」
会話は、思わぬ方向へ展開した。興味あったんだ、クラシック。ちょっと、うれしかった。
「本当に聴きたいなら、じゃあ、おすすめを、持ってくるよ。」
「おう、ありがとう。」
コウジがクラシック音楽を聴くというイメージじゃないけど、わたしなりに、選んで、ダビングしてあげよう。まだ、MDなんて一般的ではなかったから、カセットテープだ。