年上の男
出会い
高校2年の夏休み、お母さんに言われて留守番をしている私。
藤崎 柊子。
「今日の11時に、裏庭に出来た蜂の巣をとりにN会社の人が来てくれるから、来たら案内して」
お母さんが出がけに言った一言。
「ええ!?ヤだよ~。蜂の巣怖いし・・・」
「11時過ぎには帰ってこれると思うから、よろしく~」
「ちょ、ちょっとまって!」
朝、起きてすぐ言われた言葉に慌てて、お母さんの腕を引っ張る。
「そんなこと私に言われても困る~」
「だって仕方ないでしょ?お母さん郵便局行って来ないと・・・それとも柊子が行ってくれるの?」
「え?・・・それはちょっと・・・」
9時過ぎに起きた私に、この暑い中自転車で荷物を持って、郵便局まで行く元気なんてどこにもない。
「じゃ、留守番お願いね?どうせどこにも行かないでしょ」
そりゃ、予定なんてないけど。
でも、女子高生の予定は突然来るものなんですぅ~。
「それは、そうだけど・・・あ!」
良い理由も思いつかないうちに出て行ってしまったお母さん。
もう~・・・面倒くさいなぁ。
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