年上の男
夏祭り


それから約束の土曜日はすぐにやって来た。

だけど、朝起きると・・・

「頭痛い」

熱を測ると37.3度。

ヤバイ。

ご飯を食べると風邪薬を飲む。

バイトは休むわけには行かないから。

とりあえず、コンビニに向かった。


「おはようございます」

店に入ると

「おはようございます」

「あれ?木村君?」

レジには木村君がいた。



奥に行くとおじさんが

「ああ、柊子ちゃん。木村君がねこの前代わってもらったからって、来てくれてね」

作業しながら言った。

「ああ、そうですか」

ちょっと助かるかも・・・。

「それで、これ」

袋に入っているのは、1週間分のバイト代。

「あ、はい。ありがとうございます」

「いつも嫌な顔しないで手伝ってくれてありがとう」

「いえいえ・・・」

「また、お願いすると思うけど」

「いつでも言ってください」

「はは、本当にありがとうね」

何度も頭を下げなくてもいいのに・・・。

「それじゃ、行きますね」

「うん・・・・あ」

「はい?」

何か言いかけたおじさんは、不適な笑みを浮かべ

「矢崎さんとうまくいくといいねぇ」

なんて言った。

「・・なっっ・・・」

顔が赤くなるのがわかる。

「小さい頃から見てきてるんだ。柊子ちゃんの好きなタイプくらいわかるよ」

侮れないわ。

おじさん。

「が、がんばります・・・」

「うんうん。よさそうな人じゃないか。頑張れ頑張れ」

ニヤリと笑うおじさんに、テレながら店を出た。


とりあえず、家に帰ろう。

薬が効いてきたのか、頭の痛さは弱くなったけど・・・夕方まで体力温存しておかないと。

私は自分の家に帰ると、ベッドに入って少しの間眠った。




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