あなたの温もり
あの日から一ヶ月経った。

健人先輩とはたまに目が合う。

けど、彼の目にはただの人としか映ってないんだろうな。

「ちょっと、さやか!!健人先輩別れたらしいよ!!」

「ほえっ?!何で?」

「さやかから手紙もらったかららしい。まあ元から好きじゃなかったっぽいけど。」

健人先輩なんで?なんで期待させるようなことするの?
あたしは家に帰りベットに転がって思いっきり泣いた。
お母さんに聞こえないように声を殺して。

もうやめよう。辛い思いをするのはもう嫌だ。
最初から本気じゃない。そう言われてもいい。
このままじゃみんなに迷惑かけちゃう。
そして、あたしの心はズタズタになっちゃう。

ゴメンなさい。健人先輩、もう無理だから。
もう泣くことしかできないから。

短い間だったけど、いっぱい迷惑かけました。ゴメンなさい。
そして、ありがとうございました。
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