なにがあっても一番大好きな人
「痛っ…。誰…?」

人が居るほうを見ると

伊吹が立っていた____








「い…ぶき…。」

「………。」

「ひ、久しぶりだね。」

「何しに来たんだよ!!」

「えっ…みんなに会いに…。」

「みんな_?みんなって俺もかよ。」

「えっ…それは…。」

ガバッ!!

買ってきたケーキの箱が落ちて

地面に散らばった

伊吹に引き寄せられて

何がなんだか…

あたしはいつの間にか

伊吹の腕の中に居た

「何で、何で帰って来るんだよ!!」

「ごっ、ごめ…っ。」

「俺はまだお前のことが好きだっ!!!忘れることなんてできねぇよ…。」

その言葉を聞いて目じりが熱くなった…

まだ帰ってきたらダメだったよね…

ゴメン…

グスンッ

本当にゴメン…

「何で帰ってくんだよ…。」




そう言った伊吹はガバッとあたしをはなして

無理やりキスをしてきた…

伊吹の暖かい唇が

あたしの唇に触れた____

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