チビ×ヤンキー=?? -学校編--
それから時間が進み、全員の種目決めが終わった。




「は?綾瀬さん、荒豪とあれやんの!?」


「だったら俺が出たのにな。あんなチビとじゃ、勝てっこねぇよ」


「ぶっ!!お前でも無理無理。やっぱり俺でしょ」




ぎゃははと笑う男子二人組。



こいつらウゼェ…。



俺にわざと聞こえるように話してやがる。



一発殴って黙らせるか…?




俺が席を立つ寸前の出来事。




「そうかなあ?」



柚姫が笑いながら、あいつらに話しかける。



「やっぱりそういうのは見て確かめるもんじゃない?」


何言ってんだよ、柚姫。



「もしつぅとあたしが一番だったら、今度からつぅをチビって馬鹿にするのやめて?」



「……べ、別にいいけど…?」



男子共はぼそりと返事をした。



完全に動揺してんのが目に見える。




………あぁ、そうか。


お前はチビと馬鹿にされるのが俺は一番嫌いだということを誰よりも知ってるもんな。


騒ぎが起きる前に自分から行動してくれたのか。






< 41 / 66 >

この作品をシェア

pagetop