ゴーストシステム
昼になると母が作ってくれた弁当を持って屋上へ。
いつも昼ごはんは秀人とここで食べる。

秀人のクラスを通り過ぎる時にチラリと見たら秀人はもういなかった。
どうやらもう先に屋上へ行ったみたいだ。

ギィっと扉を開くとちょうどいい日陰に秀人が座っていた。

「セナ、こっち」

笑顔で手招きする。
隣に座ると弁当をあけた。

「お、いいなぁ弁当」

「はいこれ。食べたいんでしょ?」

箸で取り出したのは卵焼きだ。
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