褪せない花


そんな思いを、首を振って放り投げる。
大体こんな羽目になったのも、全部こいつのせいだ。

よく見ると顔色が真っ青だ。
一体いつから寝ていなかったんだろう。
思わず、手がその頬に伸びる。

「…青い顔…」

「ん…」

頬に触れた途端イズナが身じろぎするので、あわてて手を引っ込める。
重罪でも犯しているような気分だ。
我ながら、バカみたい。


このままいつまでも長居するわけにはいかない。
そろそろ本格的な朝が来る。
アスカは大きく伸びをすると、イズナを起こさないようにそっと部屋を出た。





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