褪せない花
恥ずかしいのとうれしいのと泣きそうなので、どう反応していいかわからない。
とりあえず彼を見ると、イズナの顔が真っ赤だった。
「…返事は?」
そうか、図案にはこれが描いてあったんだ。
私を驚かせようと思って、だからあんなこと。
「……」
無言の時間。
彼が段々そわそわしてくるのが見て取れる。
「なんで、あんなに静かだったの?」
返事より先にまずそれかよ。
彼の表情がそう物語っているが、無視を決め込んでみる。
ついに彼が、あきらめたように白状した。
「初めて、うまくできたんだよ。爆発なんてしなかった。成功したんだ」
「ははっ」
きっと私の顔は、泣きはらしてひどいことになっているだろう。
それでも。