手をつないで
~touch on my heart~
とは言ったものの、ここでまた嘘を言ったら今度こそ外に追い出されてしまうかも;
この人だったらやりかねない。
本当のことを言うしかない。
「わ、私、他人の感情が読めるんです。」
「・・・」
やっぱり、信じないよね、こんなこと。
信じないなら、それでいい。
「この状態でわかるのか?」
今の状態は二人とも向き合って話してる状態。
「いえ、完全には読めません。あまりに強い感情だとわかる時もありますが。」
「どんなときにわかる?」
こんなに突っ込んで聞いてくるなんて・・・嘘だと思って流してほしかった。
「その人に触れているときに。いつもではないですが」
不意に城戸さんが私の手を握った。
「読んでみろ。」
読んでみろって言われて、他人の感情は読んだことがない大抵気味悪がられる。
七枝が戸惑っていると。
「さっきの話しは嘘なのか?」
疑うように聞いてきた。
「わ、わかりました。当たり前ですが、私のことを疑われてるのは触れなくてもわかるので、なるべく違うことを考えていてください。」
・
・
・
「今日中に返さなくてはいけないDYDがあるんですね。しかも、まだ見終わっていない、えっと題名は、「ドラ〇もん のび太のアニマルプラネット」「ドラえもん の〇太の「あー!!!わかった!!」
「わかったから、もういい。」
…しばらく、沈黙が続いた。
「・・・やっぱり気持ち悪いですよね。私も自分のことが気持ち悪いと思っているんで、城戸さんも別にいいですよ。なるべく、私も触れないようにしますから。」