手をつないで
~touch on my heart~
「別に思っていない。驚いたが。」
「無理しなくていいですよ。」
人は自分と違うところがある人間を異質な目で見る、または好奇の目で見る、絶対に自分と同じとは思わない、みんなそうだった。私のこの力を話して態度を変えなかったのはお兄ちゃんだけ、城戸さんもきっと口だけ。
「おまえは頑固だから、こっちの方が手っ取り早いだろ。」
と、言って私の手をまた握った。
流れ込んでくる感情は私が想像していた感情とはまったく違っていた、私のことを気持ち悪いとも異質なものという感情でもなく、ただ純粋に興味がある、その感情だった。
「どうだ?俺は嘘は言ってない。」
「驚きました。私のことを気味悪いって思わないなんて。でも、興味があるなんて感情を私に対してしてくれたの城戸さんがきっと初めてです。」
七枝は嬉しくて泉に笑いかけた。
////こんな顔もするのか。
滅多に感情を見せない七枝の笑顔は見ているものを温かい気持ちにさせてくれる。
そんな、ちょっと和んだところに
ピカ!! ゴロゴロ
忘れていた雷の存在。
「きゃっ!!」
七枝は飛び跳ねてまた小屋の隅の方に縮こまってしまった。
「おい!さっきも言っただろうが、そんなとこにいても変わらないって」
「でも、こうしていないと怖さに耐えきれなくて。」
「はぁ。」
えっ!また、抱っこされてる;
「き、城戸さん!わ、私歩けます。だから、下ろしてください。」
「うるさい。」
怖いよ。
で、毎度ながら火の近くに。
しかし、違うのが城戸さんに抱きしめられてる状態。
なんでなんで、こんな状態なの?さっきわたしの力のこと話したよね・・・
普通、極力離れるよ。気味悪く思ってなくても。
軽くパニックになってると
ピカ ドーン!!
びく!!!!! 近い; 怖いよ怖いよ怖いよ
無意識に泉にしがみついていた。