手をつないで
~touch on my heart~
あったかい・・・!!!
「ご、ごめんなさい!」
七枝は勢いよく泉から離れた
そ、そういえば私たち裸同然の格好してる;
今更ながら、すごく恥ずかしくなってきたよ\\\
き、城戸さんのこと見れない\\
「・・・いや。」
なんだか、気まずい雰囲気が二人の間に流れる
「・・・よく、小さい頃雷が鳴り始めると必ずお兄ちゃんが抱きしめてくれて、背中をぽんぽんってしてくれながら大丈夫って言ってくれたんです。そうしてもらうと、安心していつの間にか寝ちゃってるんです。だから、さっきはひっついたりしてごめんなさい。」
「兄貴がいるのか?」
「・・・いえ、今はいません。」
「・・・」
「すいません、暗い雰囲気になって」
そう言い終わらないうちに、腕を掴まれて引っ張られた。
気付いたときには、城戸さんの引き締まった胸が目の前にあった
この状況に泉の胸の中で混乱してわたわたしていた。
「き、城戸さん!ダメです。わ、私に近づいちゃ!」
七枝は腕に力を入れ泉から離れようとするが、その分泉の腕の力が強まった。
「いや、離して・・・。」
嫌なのに、人の心を読んでしまうのが嫌って言ってるのに離してくれな。
そんなどうしようもできなくて、自分の感情もぐちゃぐちゃでとうとう七枝は泣き出してしまった。
ひく・・ひっく
ダメ、こんなところで泣いても城戸さんに迷惑かける泣くな。
落ち着け
七枝がどうにか涙を引っ込めようと奮闘しているところをしっかり泉に見られていたことは気づいていなかった。