私と殺し屋の3ヶ月

「あぁのっ、殺し屋さん…?」
「零でいい。」

「…零、さん。どこ連れてく気ですか?」


零さんは黙っていたけど、それから素っ気なく答えた。

「知ってどうする?」

ニヤリと口角を上げて、零さんは助手席の私に近づいた。

「生きたいのか?」

零さんの顔が、目の前にある。
5センチぐらい前の、零さんの長い睫の奥の目が鈍く光る。
…生きたい、か。
そんなの決まってる。


「生きたいか…なんて、生きたいに決まってるよ…」


< 11 / 491 >

この作品をシェア

pagetop