私と殺し屋の3ヶ月

気が付いたら、零さんに抱き付いていた。

「…ぅっ…ッ、ひっく…」

涙が止まらない。
覚悟が出来てたはずなのに。

「私、お父さんにもお母さんにも愛されてなかった…!」


零は、殺し屋のくせに私の頭を優しくなでていた。

「ずっと…苦しかった…!!」

「あぁ、そうだな。
全部吐いちまえよ。」


零さんの手は、冷たくて、暖かい、惑わされるような手だったんだ。
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