私と殺し屋の3ヶ月
「あ…ありえない…こんなっ」
「遺産は全て娘に譲る…だな」
俺は、短い遺書の内容を裕也に聞かせるように言った。
もう…終わったな。
「うそだ…俺の計画が……は…は、は…はははははははは!」
裕也の血走った目を、何食わぬ顔で通り過ぎた。
「ありがとう、殺し屋さん!」
爺さんの娘が、俺に声をかけてきた。
「あぁ…爺さんを大事にな」
「えぇ!あなたもその子と早く幸せになれると良いわね」
…フム?
その子とは誰の事だろうか。
「ななぁっちょっ娘さんっ!!」
やけに心愛がやかましい。
あの子とは、心愛の事か?
俺は思わず、クククと笑った。
結ばれるわけ、ないんだと…
俺が一番知ってるからだ。