私と殺し屋の3ヶ月
「…髪ビチョビチョだぞ」
「ズボンしか着てない零さんに言われたくないです」
「暑いだろう?」
「目のやり場に困ります」
口喧嘩のようなやりとりに、俺はクククと笑う。
…俺、最近よく笑うな。
心愛と会う前はムスッとしてたんだが…って何考えてんだか。
「おいで、乾かしてやるぞ」
俺が心愛に手招きすると、心愛はびびったように驚いた。
「え…いいんですかっ?」
俺が頷くと、俺にもたれかかるように座った。
ドライヤーでブオォォと乾かしていく。
そのたびに、心愛の髪が俺の顔に当たる。
…甘い、いい匂いだ。
心愛が、ふいに振り返った。