私と殺し屋の3ヶ月






「可愛い!やだっ、もう抱き締めたいっ…!!」



「は、はぁ…でも…」


「も~店員さん!!この服とこの服、あとその靴も頂戴!」


どうやら私は、着せ替え人形へと化したらしい。

しかも、さっきから着せられているのはフリフリやらリボンやら、ゴスロリからドレスチックなものまで盛り沢山ときた。



「…砂羅、こんな格好のと街を歩くのは嫌なんだが?」

「そうですよ…砂羅さん!」

私と零さんが拒否をしても、砂羅さんは次から次へと服を物色している。

「何よ零。アンタ可愛いと思わないの?」


真っ白のドレスワンピにリボンのカチューシャ。

かなり私の趣味とはかけ離れているが、砂羅さんはお構いなしだ。


零さんも流石にこの服は引くだろうね…。



「いや…ま、可愛いとは思う。だけど職業上」

「ほら!」


…可愛い?聞き間違いじゃあないよね?


零さんが、私たちに背中を向けて
「動きやすい服な」
と言った。


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